アンナプルナBCトレッキング4日目Ghandurk - Sinuwa
7時頃。
目が覚める。
ふくらはぎと肩が痛い。
遂に筋肉痛がきてしまった。 最初の3日でこなかったのでもしかしたらこのまま、、とか甘いことを考えていたけど、特に普段運動をしていない可愛い32歳。筋肉痛にならないわけがない。
くわえて喉も痛い。
これは歳のせいではない。シヴァパワーの副作用に違いない。
3階の部屋からそろりそろりと1階まで降りる。
2階のレストランに寄りiPhoneの充電も忘れない。タイで900バーツのモバイルバッテリーをケチって買わなかったのは本当に失敗だった。
喉を気遣いレモンティーを頼む。
オーナーの可愛いガキンチョがちょろちょろしているので一緒に遊ぶ。
8時。
皆にお別れを言い、出発。
良い天気。
ただし、この村の斜面は筋肉痛の足に本当に辛い。
しかも、オーナーに聞くとやはり道は遠回りだったらしく1時間ほど戻ることに。
滝つぼで遊んでいる子供を見つける。
ヒルを見つける。お世話にはなりたくない。
足がしんどい。たった1時間でがくがく震える。
さっきまでいたGhandurkが見える。
今日はずっと上りかと思っていたが、結構な勢いでくだる。
下からは、馬がうなだれながら上ってくる。
この下り、ただ川を渡るためだけの無駄下りだと気づく。きっつー!
ただでさえ遅い今日のペース、メンタルに引きずられさらに遅くなる。橋を渡るとやはり、延々と続く石段が待っている。
上る。
延々上る。
レストランがあるので少し休む。
食べる気にもならないので荷物を置いて水を飲むだけ。
僕より本気で休んでいる子供。
11時半。
ようやく下り出す前の標高に戻る。
ここにいたのー!!馬鹿じゃないのー!
約500m下り、500m上ってたらしい。
その後もただただ歩く。ペースは圧倒的に遅い。
石段、本当に無理。
13時過ぎ。
ようやくChomrongに到着。
この村の一番奥の方にあるお店では、飲食物がとても安く買えるらしい。
奥に進む。
またずっと下っている。
またしても向こうから馬がうなだれながら上ってくる。
奥に川が見える。
もう分かっている。無駄下りだ。
綺麗な田んぼを横目に延々下る。
一番下まで下るとFixed Price Whole Saleと書かれた、確かに安いお店があった。
お昼ご飯の代わりにビールを買う。仕方ない。
4日ぶりのビールはとても美味しい。
が、心を紛らわすには全然十分ではない。
雨が降ってくる。
現実に戻される。
急いでカッパを着る。
橋を渡り、また上る。
延々上る。
15時過ぎ。
ようやくさっきまでいたChomrong中腹の標高まで戻ってきた。
今日のゴールとしていたSinuwaだ。
宿を適当に決めホットジンジャーレモンティーを頼む。
喉を気遣い、蜂蜜も入れる。
本当にくたくた。
シャワーを浴びて、17時にフライドライスを食べる。
その時に、足から血が出ていることに気づく。
シャワーを浴びに裸足で歩いた際にヒルに吸われたのだろう。
知らない。寝る。
Ghandurk : 08:00, 1940m
Sinuwa : 15:40, 2360m
15.4km
アンナプルナBCトレッキング3日目②Ghorepani - Ghandruk
8時。
宿に戻り、うんうんを済ませ出発準備をする。
陽気な3人組は少し前に出たとのこと。間違いなく追いつけないだろう。
挨拶をしたかったけど仕方ない。
他の旅行者に挨拶をして、出発。
早速道を間違え30分のロス。
正しい道を進むこと30分弱。 今日はゴールの標高はスタート地点より低いので結構楽なはずと思っていたが、しっかり終わりの見えない石段が待っている。
登っている途中でふと気付く。
例によってまたバスタオルを忘れている。
昨夜シャワーを浴びた後、少しでも乾くようにと暖炉のあるレストランに干していたのだ。
今から戻る?既に結構歩いたよ!結構疲れているよ!
けど、持ってきているタオルはこれだけで、かつ大事な大事な速乾タオル。
既にバスタオルは3ヶ月弱で3つも無くしている。馬鹿である。
戻る。
凄く機嫌悪く戻る。
けど宿に戻ると靴下も取り忘れていたことに気づく。ラッキー!
気を取り直し再出発し、しばらく歩くと人だかりが。
景色が綺麗に見えるポイントのようだ。
スレてる僕は、反対側で馬を撮る。
今朝見た人もちらほらいる。そして、今朝見た犬もいる。
誰の犬でも無いのだろうが、勝手に付いてきているよう。
僕が出発し、皆を追い抜くと犬も付いてくる。ラッキー!
彼とは2時間くらい歩みをともにする。
この場所で、俺はここまでだと言わんばかりにポーズを取り、付いてこなくなった。
最初こそ急な石段があり気が滅入ったが、やはり今日は前日までと比べ道は緩やか。
陽気な3人組こそいないが、ペースは結構早い割に疲れず写真を撮る余裕もある。
12時。
当初日の出を見る予定だったBanthantiに着く。良かった、大人しくPoon Hillに行っておいて。。
なんだったら、Banthantiすごい絶壁に囲まれているけどどこで日の出を見るつもりだったんだろう。
お昼はここで食べることに。昨日の夜も食べたチーズスパゲッティ。
お昼を食べているとPoon Hillで会い、その後の人だかりの中でも会った中国人カップルと再々会。
結構早いペースで歩いていたと思ったのに少し悔しい。
食事を終えカップルにまたねと言いまた歩き出す。
気持ち早足。
昨日の雨でくっちょくちょになっている箇所は多いが、今日はまだ雨が降っていないので助かる。
カップルには再び会うことはなかったが、カトマンズから来ている大学生が僕の早足ペースで歩いてくる。
午前の犬と同様に、2時間程一緒に歩く。
14時。
今日の一応の目標にしていたTadaphaniに到着。
カトマンズの彼は友達らと再会し、僕を見捨てる。
ブラックティーを飲みながらどうするか考える。結構歩いたが元気はまだある。
ポカラのおっちゃんは、ここTadaphaniかGhandurkを3日目と言っていたが、お昼に一緒になったカップルのガイドが、
「ABCに行くのにGhandruk行くの?」
と言っていたのがちょい気になる。
やらしいガイドはそれ以上のアドバイスをくれなかったが。
たしかに地図を見ても少し遠回りぽい。
けれど暇だし他よくわからないので。Ghandrukに行くことにする。
看板には3時間と書いている。
2時間後、到着。
Tadapaniから700m下ったので足が痛い。
Ghandrukは今までの村と違い、ツアリスト用ではなく普通の村の中にツアリスト用の宿がいくつかあるという感じ。
のどかですごく良い感じ。
ただし家畜が多いせいで糞が腐るほど落ちている。
ガンメタブルーやゴールドの格好いい色のハエが腐るほど周りを飛んでいる。
結構村を探索した後、適当に宿を決める。
"Heaven View Lodge"
確かに宿のレストランからの景色でこれは上出来。
テラスでぼーっとしていたら、今朝Poon Hillで写真を撮ったり撮ってもらったりしていたオーストラリア人らと再会。
夕飯を食べた後は、彼らと宿のオーナーと一緒にテラスでシーシャをぷかぷか。
Ghorepani : 08:00, 2860m
Ghandruk : 16:00, 1940m
23.1km
アンナプルナBCトレッキング3日目①Ghorepani - Poon Hill
朝4時半。
隣の部屋のサイモンの起きてる気配を感じないのを訝しがりながらも、僕は荷物の準備をして部屋を出る。
ダミアンが別の部屋から出てくる。
ガレンが疲れているらしく、Banthantiの日の出は諦めることにしたとのこと。
なるほど。まあそらそうだろう笑
とは言え、僕は見たい。
けれど正直一人で、僕の地図には書かれていないBanthantiの日の出に今から行くのは時間的にも難しそうなので、当初の予定通り一人で皆大好きPoon Hillに行くことにした。
とは言えとは言え、片道1時間ちょい。
宿に戻ってきてから彼らと同じペースで歩ける自信はないので先に行っといてと言い、お別れすることに。早かったけど仕方ない。
まあChomrong辺りからは一本道。僕がABCに辿り着ければ、どこかでまたすれ違えるだろう。
カメラが入った防水バッグのみを持ち、宿を出てPoon Hillの道へ。
ABCへの道は東だが、Poon Hillは西。また例によって石段ばかりの道。
すぐに同じ宿の中国人とイギリス人の子と出会い、追い抜く。
少しでも良い場所で見たいのだ。すまぬ。
途中からは人が増えてくる。
抜くことは有っても抜かれることはない、、と思っていたが普通に抜かれる。
息が切れる。極暖のパッチとフェイクNorthFaceは不要だった。
しばらくするとエントランスがあり50ルピー払う。
残念ながらそこはまだPoon Hillでないらしく、そこからまた石段を20分ほど登る。
分厚い雲に隠れているマチャプチャレを横目に。
今まで大きなイベントでは基本天気には恵まれていたが、今回は難しそう。
5時20分、到着。
客は40人ほどか。思ったより広いこともありゴミゴミはしていない。
ただ、天気。
もう日の出の時間だが、ダウラギリ山群方面はこの有様。
けれど、雲は少し目を離すと全く違う形になっている。
それを見ているだけでも十分美しいので、飽きることはない。
6時前。
薄くなった東の方の雲の隙間から太陽が昇ってくる。
”雪山が朝日を受け、山々が黄金色に輝く”
残念ながら雪山すら見えないのでそのような景色は見ることは出来ないが、やはり十分美しい。
ちょろちょろ諦め戻る人も出だすが、せっかくなのでスニッカーズを食べながら、ぼーっと見ている。
たまに写真を撮ってあげたり撮ってもらったり混ざったり。
6時半を回った頃、雲に切れ間が生まれる。
ダウラギリ山群が姿を見せる。
特に山に思い入れが無い僕でも思わず笑ってしまうほど美しかった。
山が信仰の対象になる理由がようやくわかった気がする。
7時前には、全ての山群が姿を表す。
まだ残っていた中国人グループの一人が、いつも通りの不必要に大きな声で言う。
「We are super lucky!」
7時過ぎ、景色を十分楽しんだことに加え、うんうんの気配を強烈に感じだしたこともあり急ぎ目でPoon Hillを後にする。
ほぼ一本道のはずなのにいつも通り道を間違え知らないところに出る。
アイムノットラッキー。
アンナプルナBCトレッキング2日目Ulleri - Ghorepani
寒くてなかなか起きれない。
ユニクロの極暖の上にモンベルの8,500フィルパワー位のライトダウンを着た上に、毛布を掛けているのに。
まだ初日の標高2000メートル弱のところなのに。
ミドルレイヤーを出発前日に買い足しておいて良かった。800円のフェイクNorthFace。
9時。
どうにか準備をして出発。
まあ悪くはない天気。
しばらくすると犬とすれ違う。と思ったら僕の後を付いてきてくれる。
写真を撮ろうとしゃがむと、ぐいっと近寄ってきやがる。可愛い。
犬とともに歩き出すと、ツアリストともすれ違う。
Ulleriの街中で少しは見かけてたけど、ちゃんと人がいることを確認できて安心する。
しかし悲しいかな、犬が僕を裏切り別のツアリストを追いかける。
もとより、向こうの人たちとトレッキングしていたよう。
10時。
寂しく一人で歩いていたところ、休憩中の陽気な3人組がいたので声を掛け、一緒に休憩に参加させてもらう。
コースが一緒だと言うと、「一緒にABCまで行こう」と言ってくれる。
ノリ軽ー。
カトマンズで会ったオーストラリア人のルーカスが言っていた格好良いセリフを思い出す。
“Travel alone, but never alone. ”
スレてる僕だけど、良いセリフだと思う。
ウキウキして一緒に歩くも、彼らの尋常じゃ無いペースに付いていけるかすぐに不安になる。
いや、絶対最後までは無理だ。
聞くとドイツ人のサイモンは、アフリカや中南米の山も登ったことがある強者。
インド生まれ、トルコ人とフランス人の親を持つフランス人のダミアンは、ずーっとアジアの山を旅している強者。
フランス人のガレンは、少し健康的な顔にしたマコーレカルキンみたい。
11時。
Nangethantiの手前辺りで休憩し、出発しようとすると今日もまた雨が降り出す。
お店に留まることに。
もう一杯ミルクコーヒーを飲む。
どんどん人が増え、お店はパンパンになる。
数匹の子猫が、ちょろちょろ逃げ回る。
陽気なガレンは2匹捕まえ嬉しそう。
12時半。
サイモンとダミアンのチェスを眺めるのにも飽きたころ、雨が少しマシになったので出ることに。
雨はすぐに強くなる。
パンツは撥水のみなので、染みてくるけどそのまま進む。
彼らのペースは僕には早過ぎるのでかなりしんどい。
30分後、屋根のある所が見つかるので再度休憩する。
やはり雨は止まない。
20分ほどして出発。
糞みたいなスニーカーで靴下がびちょびちょのサイモンが言う。
「雨の日は早く進む方がいい。」
やめて。。
13時40分。
一時間ほどして今日の目的地、Ghorepaniに到着。前日より全然歩いて無いのにへとへと。
景色が綺麗と評判のPoon HillとABCのルートの分かれ道手前のゲストハウスに入る。
ダミアンが、4人で泊まり夕飯もここで食べるので部屋代を0にしてもらうよう交渉。
当然の如く交渉は纏まり、着替えた後レストランで皆でのんびり。
濡れた衣類は暖炉の周りに干しておく。
イギリスの女の子のスニーカーは、暖炉に近すぎて、側面がドロドロに溶けてしまっていた。
ぼーっとしていると、翌日は皆大好きPoon Hillへ日の出を見に行くのはやめ、ABCへのルート沿いにあるらしいBanthantiで日の出を見に行こうと、ダミアンが提案。
彼の友達がそれを勧めてくれたとのこと。
確かに人混みを見ること無く、かつ時間も短縮出来る、上出来のアイデアだと思うので乗る。
良い友達に出会えて良かったと思う。めちゃめちゃ良い人達。 一緒に目的地まで行けるかは本当に不安だけど。
翌日は4時半に出発。
疲れた僕は早めに寝るも、彼らは遅くまで陽気に愉しんでる様子。
Ulleri : 9:00, 1940m
Ghorepani : 13:40, 2860m
8.9km
アンナプルナBCトレッキング1日目②Nayapul - Ulleri
Nayapulを出て30分ほどで声を掛けられる。
許可証のチェックポイントだったよう。
二箇所で許可証を見せ、署名をする。
そこからは黙々と歩く。
道はあまり厳しくない。しかし特に心躍るような景色が広がるわけではない。
地元の山を散歩しているのとあまり代わり映えの無い景色。
数キロ置きに小さな村があるが、疲れていないので立ち寄らない。 どこの村も青色が目立つ。
天気はよく、暑い。モンスーンはどうした。
ティシャツはすぐに汗でびしょびしょになる。
初めての休憩は二時間後の11時。
荷物を置いて水を飲む。
10分ほど休んで出発。
今までは一人のツーリストも見ていない。ローカルの人だけ。
他に会うのは鶏くらい。
雨期に差し掛かっているとはいえ、想像よりも少なくて嬉しいような寂しいような気持ちがする。
次の休憩は12時過ぎ。
いつからか道は石段のみになっていて、息が上がって仕方ない。
いつまでたっても終わらない石段に根気負けして、Tikhedungaの手前のレストランに入ることにする。
メニューを見るのもしんどいほど息が上がっている。
しばらくしてからエッグフライドヌードルを頼む。350ルピー。
超大盛の焼きそばみたいのが出てくる。美味しいっちゃ美味しいし不味いっちゃ不味い。
食って出発しようとすると、ちょうど雨が降り出す。
店のお姉さんは、鶏をレストランに避難させる。
レストランの子供はとても楽しそうに水を貯めては捨てるを繰り返している。
めちゃくちゃ可愛くずっと見ていた。
結局出たのは14時前。
まだまだ石段は続き、結局石段は終わること無くそのまま今日の目的地であったUlleriへ15時前に到着。
ここまで来ると、見える景色も街の様子も地元とは大きく変わってきていた。
足がパンパン。 後で調べると石段は3200段以上とのこと。
適当に声を掛けてきたホテルが100ルピー(100円)と言うのでそこに決め荷物を置いて休憩。
ホットシャワー、超気持ちいい。
その後は石段だらけの町をぶらぶらし、雨に降られたり、雨の後の虹の綺麗さに驚いたり、出会ったティーンエイジャーに紅茶やら何やらをご馳走してもらったり。
ティーンエイジャーと親友になった後、宿に戻りフライドライスを食べ、休憩してたらそのまま泥のように寝ていた。
運動不足にはそらしんどい。
Nayapul : 1070m, 09:00
Ulleri : 1960m, 14:30
13.3km